ここでは、最近釣りをはじめたばかりという方にも参考になるような項目も含めた質問を取り上げています。
皆様からのご質問もお受けしています。代表的なものについてはこちらの項目に随時追加していきます。
Q1釣糸の保管方法は?
炎天下の車の中での長時間の放置や直射日光、蛍光灯の直下などでの保管をさけてなるべく冷暗な場所で保管するのがベストです。
保管方法によっては、品質の変化に1年以上の差がついてしまいます。見た目にはわかりませんが、糸の内部では悪影響を受けることによって確実に劣化が進みます。
Q2釣糸の交換のタイミングはどうやって判断するの?
傷の見方
手で触った時に傷がついていたり、全体的にがさがさになっていたら、すぐに交換して下さい。
糸の色が白濁している場合も、傷んでいることがあります。
結束の時の注意
糸と糸、針を結ぶ際、締め付けると結び目の左右がうねった状態になることがありませんか。
これは締め付けるときに摩擦が起きる為に、糸が熱にやられて傷んでしまった状態です。この場合は結び方が悪かったと判断して再度やり直して下さい。締め込むときには水で濡らしたり、スプレーをかけたりしてなるべく熱を発生させないようにゆっくり締め込むことが重要です。
次に魚がかかった時に、傷になって弱くなっているところから糸は切れてしまいます。
糸にくせがついてしまった時
糸がからんで強くクセがついた場合(くるくるしたり、よれよれした状態)は、両手でゆっくり引っ張るとある程度元に戻りますが、それでもなかなかくせがとれない時には、あとでトラブルの原因になることも ありますので 早めの交換をお勧めします。
※AQコートの商品では、糸グセがとても取れやすくなっています。
補足①(釣行後の手入れ)
海水で使った後は真水で塩分を落としましょう。
特に竿のガイドに塩分が残っていると塩の結晶はナイフの代わりになるほどの強敵です。
糸は手入れしたのにガイドに岩塩が残っていたために糸がひどく傷ついてしまったという事態になりかねません。
PEラインのように、組糸構造の場合、繊維のすき間に残った塩の結晶が原因で、繊維同志が傷ついてしまい、糸表面ではない内側の部分で繊維が切れてしまうことがありますので、ご注意下さい。
補足②(キンクって何?)
どんな素材の糸にもいえることですが、糸がよれたり、ねじれることが原因で糸が折れた状態になることをキンクすると言います。
この状態のままリールに巻かれていると、思わぬところ で糸が切れる(高切れと言われる状態)ことがあります。気がついたら直しておきましょう。
特に新素材系の伸びのない糸の場合は注意が必要です。
糸が結ばれてコブになっているのと同じ位、糸には負担がかかります。
その状態で次に根掛かりや魚がかかるとキンクしている部分やそのすぐ近くで糸が切れることがあります。
Q3ナイロン、フロロカーボン、新素材系ラインの使いわけについて
それぞれの素材の特長や欠点を把握し、どの素材がこれから行く釣りに向いているのか、また何種類か準備していくことで、その場の状況により使い分けることがポイントです。
新素材以外のラインは気温、水温により硬さが変化します。
暑いときには硬め、寒いときにはやわらかめのラインを使うことによって一年を通じて快適な状態で釣りを楽しむことが可能です。
現在は、ナイロンやフロロカーボンでも硬め、やわらかめといった区分けをするようになってきました。
ナイロン | フロロカーボン | 新素材(PE,ポリアリレート) |
---|---|---|
しなやかで扱いやすい適度な伸びがある 比重1.14 熱に弱い。 コーティングがはがれると水を吸って強度が落ち始める。 |
傷に強く、水中での強度低下が少ない 伸びが少ないが、弾力はある。 比重1.78ナイロンより沈みが早い 糸質が硬いため、くせがとれにくい。 |
圧倒的な強度。伸びがなく感度が非常に良い。 伸びがない為、結節が弱い 編み糸の場合やわらかく 糸グセがつかないため、リールの馴染みが良い。 |
Q4「ポリアリレート」はPEラインと違うの?
ポリアリレート | P E | |
---|---|---|
比 重 | 1.41(重い) | 0.97(軽い) |
糸の硬さ | コシがある | しなやか |
耐熱摩擦 | 約400℃ | 約100℃ |
伸び率 | 0.8% | 3~5% |
耐摩擦 | 糸の滑りはPEに劣る | 糸の滑りが良い |
原材料 | 芳香族エステル | 超高分子量ポリエチレン |
大きく違う点は、比重です。
直線強力についてはほぼ同等です。
耐熱摩擦については熱を発する摩擦が起こったときの耐久温度です。
熱摩擦では、PEラインは滑りやすいため、結びの際にしっかりと締めこむことが重要ですが、ポリアリレートは、締め込みすぎると糸がつぶれて強度が落ちるため、注意が必要です。
それぞれの特性を生かし、使いわけることが重要です。
Q5組糸の本数について
新素材系の糸は細い繊維をよりあわせ、組上げてあります。
組糸には4本、6本、8本、12本、16本などいろいろな組み方があります。
同じサイズの糸を作るのに、4本で組むということは太い糸を4本8本であれば4本よりも細い糸を8本組合せているので、当然4本組糸の方が粗く仕上がり、ざらざらした感じになります。8本の場合にはきめ細かく仕上がる為、糸の表面が滑らかになります。
本数が少ないと、ガイドとの接触回数は少なくなり、飛距離が長くなる半面、コスレには弱くなります。
本数が多いと、ガイドとの接触面が大きくなり、抵抗が大きくなるため、飛距離は短くなる半面、コスレには強く、毛羽立ちにくくなります。
Q6比重が大きいポリアリレートを使う場合、サイズをワンランク細くしても大丈夫ですか?
細いラインの方が抵抗は少なく、沈みや飛距離に差が出ることは確かです。
ただし、糸の太さが細いということは根ずれやコスレに対してはマイナスになってしまいます。摩擦の発生しない釣りはないので、注意が必要です。対象魚や海況などによって判断して下さい。基本的にはPEラインと同等サイズのご使用をお勧めします。
まずはポリアリレートの糸の感触をつかんでいただき、その上でランクを下げても可能だと判断されればもちろん問題はありません。
Q7ポリアリレートにスプレーや瞬間接着剤は使えるの?
市販されているPE専用のコーティングスプレーですが、メーカーによって、原材料に若干違いがあり、多少べたつくものもあります。
ポリアリレートは薬品に対しての耐性が高いため、素材の品質を変化させるようなものは現在のところありません。
また、瞬間接着剤の使用が可能です。
Q8新素材水中糸「141ハイテクMONO水中糸シリーズ」にナイロンやフロロカーボンのつけ糸を接続するときのサイズバランスは?
141ハイテク水中糸はナイロンの約4倍の強度があります。
0.1号ならばナイロンの0.4号相当の強度があるということです。
141ハイテク水中糸とつけ糸を結ぶ時は、号数の3倍から4倍を目安にして下さい。
例えば、
141ハイテク水中糸 0.1号 →ナイロンまたはフロロカーボン0.4号
141ハイテク水中糸 0.15号→ナイロンまたはフロロカーボン0.6号
Q9ターゲットに対する「141ハイテク水中糸MONOシリーズ」「楽鮎シリーズ」の適正ラインサイズは?
Q10塩分濃度の違いが糸に影響するか?
糸の沈み具合に差が出ます。
すでにウキの浮力などで実感されている方も多いのではないでしょうか。
ナイロン糸の比重は1.14ですが、原材料によって若干の変動があります。
同じ糸でも日本海側と太平洋側、また川からの水が比較的多く入ってくる港と離島での使用では差が出ます。
塩分濃度が高くなれば、糸は浮きぎみになり、塩分濃度が低ければ、糸は沈みぎみになります。
Q11フジノライン ワカサギシリーズの 比重や比較を分かりやすく知りたい
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