テンカラミディをはじめ、各種のテンカラテーパーラインの開発にご協力いただいている
「吉田毛鉤の吉田孝氏によるテンカラ毛ばり作りの解説」
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step1
バイス(ハリを固定する器具)を用意し、ハリ軸が作業台と並行になるようハリを挟んでセットする(ハリが動かないようしっかりと固定する)
ハリのサイズの目安今回使用のハリは、バリバス243 #12~#14程度
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step2
ボビン(糸巻き)をボビンホルダーにセットし、ノズルからスレッド(糸)を出す(専用の糸通しを使用する)
スレッドを左手でつかみ(右利きの場合)ハリ軸のアイ(ハリスを結ぶ環)近くにかぶせるようにのせ、そのスレッドを上から押さえるように、ボビンホルダーから出ているスレッドで固定する(時計回りに2~3回巻き、両手を離してもボビンホルダーが落ちなければOK)
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step3
ハリ軸の後方に向けスレッドを何度も巻き、ハリの腰の部分(ボデイの最後部)まで進んだらアイ側に向けて折り返し、スレッドで下地を作る(左手でつかんでいた余分なスレッドは切り取る)
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step4
スレッドを数センチ引き出し、その部分に綿状のボディ材をほんの少し縒り付ける(なるべく少量)
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step5
ボディ材の付いたスレッドをハリ軸に巻き付ける
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step6
アイ側から後方の腰の部分に向けて順序良く巻いていくが、ボディ先端部とアイの間にハックル(蓑毛)を取り付けるため相応のスペースを開けておくこと
これを数回繰り返し好みの太さにボディを仕上げ、最後にボディ材の付いていない、スレッドのみで巻きボディを落ち着かせる
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step7
はみ出たボディ材(特にハリの下部、ふところの部分)は、ハサミをハリ軸と並行に当ててトリミングする、ここでボディは完成
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step8
アイとボディ先端部の間に、整えたハックル材を固定する(写真の材料はキジを使用、羽根の先端部に分け目を入れて、その分け目の部分をスレッドを使いハリ軸に固定する)
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step9
スレッドをしっかりと数回巻いてハックル材を固定できたら、先方に飛び出している羽根を切り捨てる
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step10
ハックル材をハリの後方に向けて折りたたむようにしてクセを付けておくと、次の工程がやりやすくなる
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step11
ハックル材の軸の部分を持ち、時計回りにハリ軸に巻き付けていくが、ゆるまないよう、しかも切れないよう、適度なテンションをかけながら巻いていく(軸が持ちにくい場合は、ハックルプライヤーで軸をつまんでから巻くとやりやすい)
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step12
巻き終えたら、ハックル材(羽根)の軸の部分を、ボビンホルダーから出ているスレッドできつく押さえるように数回巻き、ハックル材がゆるまなくなったら軸の部分を切り落とす
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step13
ボールペンの軸を抜いたような形状のハーフヒッチャーを用意し、数センチ引き出したスレッドの手前から当てる
ハーフヒッチャー先端の穴の開いている部分を下に向けるようにし、スレッドを奥から手前にすくい上げるようにする
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step14
スレッドのテンションを保ったまま、ハーフヒッチャーの穴の部分をハリのアイにかぶせるようにして、スレッドを右から左にスライドさせハリ軸に落とすように引いていく(この時、ハックルの上にはスレッドをかけないよう注意する)
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step15
これを3回以上繰り返し、スレッドがゆるまないことが確認できたらスレッドを切る
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step16
アイが埋まらないよう注意し、固定した部分に接着剤を滴下する(スレッドがゆるむのが心配な場合は、滴下した後にスレッドを切ってもよい)
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完成
オススメのシチュエーション
こちらは主に水面直下から水中での使用にオススメします。
柔らかいハックルを使用しているので、毛バリを流しながら誘いをかけて釣るのにも適しています。
使用した道具
- バイス
- ハサミ
- ボビン
- ボビンホルダー
- ハックルプライヤー
- ハーフヒッチャー
- ニードル
使用した材料
- スレッド(糸)
- ボディ材(綿や繊維状のもの)
- ハックル材(蓑毛、キジの羽根)
- 接着剤(専用のもの、もしくは瞬間接着剤)